自宅でトリュフやケーキに美しいコーティングを施したいと思っている方も多いでしょう。
チョコレートでコーティングすれば、お菓子の味がさらに引き立ちます。
ですが、チョコレートをコーティングさせるにはテンパリングという技術が求められ、少々手間がかかります。
そんな時に便利なのが、テンパリングが不要で使用できる「コーティング用チョコレート」です。
しかし、もしコーティング用チョコレートが見つからない場合は、どのように代用することができるのでしょうか?
今回は、コーティング用チョコレートの代替方法と、パリパリとした光沢のあるコーティングの作り方をご紹介します。
ぜひこの記事を参考にしてみてください。
コーティング用チョコレートの代用品
コーティング用チョコレートは、溶けやすく、固まると光沢が出る特徴があります。
このコーティング用チョコレートの代わりに普通のチョコレートを使う場合、テンパリングという温度調整が必要です。
テンパリングは繊細な手順を正確に行わないと、なめらかで光沢のある仕上がりになりません。
それが初心者には難しいので、コーティング用チョコレートがあると便利なんですね。
でも、コーティング用チョコレートが見つからない場合もあるでしょう。
そんな場合の代用品をいくつか紹介します。
製菓用チョコレートの使用
一般的に、製菓用のクーベルチュールチョコレートがコーティングに適しています。
でもこのタイプのチョコレートは、ただ溶かして固めるだけでなく、先ほど述べたテンパリングが求められます。
●融解温度:約50℃の湯煎でチョコレートを40℃まで温める。
●下降温度:取り出して氷水のボウルで約27〜28℃まで冷やす。
●調整温度:再び湯煎で31〜32℃まで温める。
これらの温度調整は、チョコレートの結晶構造を保つために必要です。
うまくいけば、仕上がりは滑らかで、パリパリとした美味しいチョコレートになります。
ですが、難易度はちょっと高いです。
普通の板チョコの活用
板チョコは、製菓用チョコレートに比べて風味が劣ることもあります。
でも手軽に入手可能で、コーティングとしても使えます。
ただしこちらもやはりテンパリングが必要な上、仕上がりには少し厚みが出ます。
完璧な仕上がりを求める場合には向かないかもしれませんが、手軽さを考えると良い選択肢です。
余った板チョコはそのまま食べても美味しく、チョコレート作り初心者には特におすすめです。
チョコバナナ向けの専用チョコレート
チョコバナナに適した専用チョコレートは、その高い流動性がコーティング作業を簡単にします。
お祭りで人気の「チョコバナナ」に最適なこのチョコレートは、テンパリングが不要で使い勝手が良いです。
ただし、このタイプは大容量での取り扱いが多いため、少量使用の際には余ってしまうことがあります。
チョコレート菓子をよく作る方や、バレンタインに多くの量を作る予定のある方にはおすすめです。
簡単で美しいチョコレートコーティングの技法
製菓用チョコレートや普通の板チョコを使用して、簡単にコーティングを作る方法があります。
テンパリングの技術が難しい場合には、この初心者向けの簡単な方法を試してみてください。
テンパリングが不要で、美しいコーティングを作る方法を以下に紹介します。
サラダ油を使用したコーティングチョコの作り方
サラダ油を使ったコーティングチョコの作り方はとても簡単です。
普通のチョコレートにサラダ油を加えるだけで、サラサラの質感を持つコーティングチョコが完成します。
この方法では、使用するチョコレートに対して約10%のサラダ油を加えるだけで済みます。
例えば、150gのチョコレートに対して大さじ1のサラダ油を混ぜ合わせるだけで十分です。
なぜサラダ油なのかというと、通常、コーティング用チョコレートにはヤシ油などが多く含まれています。
そのおかげで流動性が高く、テンパリングを必要とせずに固まります。
普通のチョコレートにサラダ油を加えることで、その特性を再現し、手軽にコーティングチョコを作ることが可能になるんです。
さらに、普通のチョコレートはココアバターやカカオマスを豊富に含んでいるため、風味が豊かです。
もともとコーティング用に作られたチョコレートは、これらの成分が少ないため味や香りが薄いことがあります。
つまり、サラダ油を加えた普通のチョコレートは、コーティング用チョコレートよりも風味や味わいが良く、より美味しくなるんです。
電子レンジを使用した簡単なチョコレートコーティング
サラダ油を加えることで、電子レンジを使用して簡単にコーティングチョコができます。
この方法は、面倒なテンパリングを省略でき、湯煎での失敗や水の混入を防げます。
チョコレートを均一に溶かすためには、加熱中に何度か様子を見ることが大切です。
具体的なやり方は以下の通りです:
(2)ラップをし、600Wの電子レンジで40秒温める。
(3)電子レンジから取り出して軽くかき混ぜ、再び600Wで20秒温める。
(4)取り出してかき混ぜたら、チョコレートに対して10%の量のサラダ油を加え、さらによく混ぜる。
(5)600Wで10秒温めた後、完全に溶けるまでよくかき混ぜて完成。
※もし溶けきらないようなら追加で10秒温める。
この方法は特に初心者にとって取り扱いが簡単で、手間をかけずに美しい仕上がりにできます。
ホワイトチョコのコーティングのコツ
ホワイトチョコはその特有の甘みとクリーミーな質感で愛されています。
ですが、ホワイトチョコのコーティング用チョコレートは専門店でしか手に入らないことが多いです。
そこで、製菓用チョコレートや普通の板チョコで上手く代用する方法をお伝えします。
家庭でも簡単にできるホワイトチョコのコーティング方法です。
ホワイトチョコに生クリームやサラダ油を加えて
ホワイトチョコに生クリームやサラダ油を加えると、滑らかで伸びが良く、光沢のあるコーティングになります。
ホワイトチョコは、ココアバター、乳製品、砂糖で構成されています。
生クリームやサラダ油を加えることで、この乳製品の脂肪分のバランスを変えます。
そうすることで、ホワイトチョコがサラサラした質感になり、コーティングとして使用できるようになるんです。
生クリームの場合はホワイトチョコ120gに対して50ml追加してください。
サラダ油の場合は10%の割合で加えると良いでしょう。
ホワイトチョコの温度管理について
ホワイトチョコは繊細で熱に弱いため、温度管理が非常に重要です。
適切な湯煎温度は40〜45度が望ましいですが、電子レンジを使用する際は特に注意が必要です。
なので、できるだけ均一に温められる湯煎を使うことをおすすめします。
この温度管理をしっかりと行うことで、ホワイトチョコを美しく溶かし、理想的なコーティングを行うことができます。
スーパーや100均でコーティング用チョコレートは見つけられる?
一般的にはコーティング用チョコレートは専門店などで手に入ることが多いですが、場所によっては手軽に入手できることも。
意外と身近なスーパーや100均でも見つかることがあります。
ただし、店舗によっては取り扱いがなかったり、期間限定でしか手に入らない場合があるため、事前の確認が重要です。
コーティングチョコレートの代用法まとめ
多くの場合、製菓用チョコレートや普通の板チョコでコーティング用チョコレートの代用が可能です。
ただし、これらを使用する際はテンパリングという温度調整が必要で、これがコーティングの難易度を高めます。
特に初心者にとってはハードルが高くなるかもしれません。
大量のチョコレート菓子を作る予定があるなら、テンパリング不要のチョコバナナ用チョコレートが便利です。
または、製菓用チョコレートや普通の板チョコにサラダ油を10%加えることで、簡単に美しいコーティングチョコが作れます。
電子レンジを使用する方法であれば、より便利です。
ホワイトチョコの場合は、生クリームやサラダ油を加えることで同じ効果が得られますが、温度に特に注意が必要です。
結局は、最初からコーティング用チョコレートを使うのが最も手軽で失敗が少ない方法です。
でも取り扱いがない店舗もあるため、代用法を知っておくと便利です。
これらの情報が、皆さんのおいしいチョコ作りに役立つことを願っています。