秋になると、ほっこりした香りとともに楽しみたい食材のひとつが「銀杏」。
でも、調理方法を調べると「茶封筒でチンするだけ」と書かれていて、ちょっとびっくりしませんか?
「どうして茶封筒?」「火を使わずにレンジだけでいいの?」と疑問に思う方も多いはず。
この記事では、銀杏を茶封筒で調理する理由や、由来、コツ、そして美味しい食べ方まで、やさしく丁寧にご紹介します。
初めての方でも安心して、秋の味覚を楽しめますよ。
【結論】銀杏を茶封筒に入れてレンジ加熱するのはなぜ?
銀杏を茶封筒で加熱する方法は、実はとても理にかなった、かしこい調理法なんです。
- 電子レンジでチンするだけで手軽に調理できる
- 茶封筒が破裂を防いでくれるので安心
- 道具が少なくて済むから、あと片付けもとってもラクチン
- 短時間で美味しく仕上がるのも嬉しいポイント
たとえば、銀杏をそのまま電子レンジに入れてしまうと、中の水分が膨張して、パンッ!と大きな音を立てて破裂してしまうことがあります。
キッチン中に飛び散って掃除が大変になると、ちょっと心配ですよね。
そんなときに茶封筒がとても役立ちます。
しっかりとした紙でできた茶封筒に銀杏を入れ、口を2〜3回折って閉じてから加熱すると、中でほどよく蒸し焼きになり、香ばしい香りや旨みをしっかりと閉じ込めてくれます。
紙袋が圧力を程よく逃がしつつ、中身を包み込んでくれるので、破裂の音も軽減され、驚くことも少なくなります。
しかも、封筒ごとポイッと捨てられるので、調理器具が汚れにくく、洗い物が少ないのも嬉しいところ。
一人分だけ作りたいときや、あともう一品ほしいときなど、ちょっとしたタイミングで使えるこの方法は、一人暮らしの方や、毎日忙しいママにもぴったりですよ。
銀杏の選び方|調理前に知っておきたい基礎知識
スーパーなどで売られている殻付き銀杏。
いくつか並んでいる中から、できるだけ質の良いものを選びたいですよね。
手に取ったときに、
- ずっしり重みがある
- 殻がしっかりしていてヒビがない
- カビっぽいにおいがしない
- 見た目にツヤがあり、変色していない
といったポイントをチェックしてみましょう。
これらは新鮮な銀杏のサインです。
特に重みは中身がしっかり詰まっている証拠なので、手に持った感覚も大事ですよ。
買ってきた銀杏をすぐに使わない場合は、紙袋や新聞紙に包んで、風通しの良い場所か、できれば冷蔵庫の野菜室に入れておいてください。
湿気に弱いので、密閉しすぎるよりも、通気性のある紙で包むほうが向いています。
茶封筒で銀杏をレンジ調理する基本手順とコツ
【用意するもの】
- 銀杏 10〜20粒ほど(人数や用途に合わせて調整OK)
- 茶封筒(クラフト紙の封筒)1〜2枚(中身がこぼれないよう、しっかりした素材のものがおすすめ)
- はさみや包丁(ヒビを入れる用・なくても可)
- キッチンミトン(熱くなった封筒を取り出すときに便利)
【手順】
- 銀杏の殻に軽くヒビを入れておくと、加熱後に中身が取り出しやすくなります(ヒビなしでもOKですが、割れやすさが変わります)
- 銀杏を封筒に入れます。一度に入れすぎないよう10〜15粒ほどが目安です。
- 封筒の口を2〜3回、しっかりと折りたたんで密閉します。
- 電子レンジに封筒を立てずに寝かせるように置き、600Wで40〜60秒加熱します。加熱中に「パンッ」という音が2〜3回ほど聞こえたら、加熱を止める合図です。
- すぐに封筒を取り出すと非常に熱くなっているため、キッチンミトンなどを使って取り出してください。
- 少し冷ましてから、封筒を開けて中身を取り出します。割れている殻を選んでむくと、中の実がつるんときれいに出てきます。
※加熱しすぎると封筒が焦げたり、破裂のリスクもあるので、音をよく聞いて調整してください。
※最初は少なめの量で試してみると安心です。
なぜ“パチン”と弾ける?科学的な理由をわかりやすく解説
銀杏の中には、意外にもたっぷりと水分が含まれています。
この水分が、加熱されることによって高温の蒸気、つまり水蒸気に変わっていきます。
密閉された殻の中で、水蒸気はどんどん膨張し続け、やがてその圧力に耐えきれなくなると「パチンッ!」という破裂音とともに殻がはじけてしまいます。
これは銀杏を調理するときによく聞こえる音ですが、初めてだとちょっと驚いてしまいますよね。
特に何も包まずに電子レンジで加熱してしまうと、勢いよく破裂して中身が飛び散ったり、最悪の場合レンジ内が汚れてしまうもあるので注意が必要です。
そこで活躍するのが「茶封筒」。
厚手のクラフト紙でできた茶封筒は、加熱中の破裂をふんわりと包み込んでくれる“クッション”のような働きをしてくれます。
封筒の中で適度に圧力を逃がしつつ、蒸気をしっかりと閉じ込めてくれるため、銀杏がふっくら、そして香ばしく仕上がるのです。
音が少しマイルドになるのも安心感がありますし、飛び散りの心配も減るので、初心者さんでも気軽にチャレンジできますよ。
銀杏のアレンジレシピもご紹介
加熱した銀杏は、そのままお塩をふるだけで、立派なおやつになります。
外は香ばしく、中はほくほくとした独特の食感がクセになる一品。
さらに、料理にちょっと加えるだけで、いつもとはひと味違った仕上がりになるのも銀杏の魅力です。
たとえば、
- 茶碗蒸しの具として加えると、ほろ苦さがアクセントに
- ごはんと一緒に炊き込めば、風味豊かな「銀杏ごはん」に
- オリーブオイルとニンニクで炒めてアヒージョ風にすれば、おしゃれな前菜にも
- 炒め物やスープにトッピングするだけでも、季節感が出て一気に秋らしい食卓に
あまり量を使わないレシピでも満足感があり、ちょっとした彩りや食感の変化が楽しめるので、幅広く活用できます。
食べきれない分は、殻と薄皮をむいてから冷凍しておくととても便利。
冷凍すれば使いたいときに少量ずつ取り出せるので、無駄なく美味しく楽しめますよ。
まとめ|茶封筒×電子レンジで銀杏はもっと身近になる
「茶封筒でチンするだけ」って聞くと、最初はちょっと不安かもしれません。
でも実は、昔ながらの知恵と、ちょっとした科学が合わさった、すてきな調理法だったんです。
この秋は、ぜひお家で手軽に銀杏を楽しんでみてくださいね。
香ばしい風味と、ほんのり苦い味わいに、きっとほっと心が和みますよ。